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【006 酒鬼(チョウコエ)】1995年2月26日

数週間前、台湾の人と話す機会があった。
「中国語では大酒飲みを、“酒鬼”(チョウコエ)と呼ぶ。」という話しが出た。
そして守銭奴を“銭鬼”(チェンコエ)、ギャンブラーを“賭鬼”(トゥーコエ)と呼ぶらしい。

その“酒鬼”の話を聞いた時に、以前聞いたある話を思い出した。

それは、現在那須にゴルフ場を作っているオーナーと一緒に、昨年の10月に2週間ほどアメリカに出張した際、Aさんという人から聞いた話だった。

Aさんは、那須のゴルフ場のオーナーとはN大学 柔道部以来の友人であり、大学卒業後すぐに日本を離れ、カナダやアメリカで仕事をしながら柔道を教えていた。
日本より向こうの生活の方が長いため、感覚が日本人離れしており、実際、日本語より英語の方が上手である。

2年程前だったと思うが、ゴルフ場が本格着工するので、その開発会社の社長にということで、Aさんは日本に帰ってこられた。

昨年10月のアメリカ出張の際、Aさんは、奥さんがアメリカに住んでいる為、先に行き、最初の目的地シアトルで合流した。

Aさんは身長が180cm以上ある上に、かなりハードなウェイトトレーニングを今でも続けている為、プロレスラーのような体をしている。

更に、色が黒く彫りの深い顔をしているので、以前ハワイで仕事をされていた時には、ロコに「なあ、ブラザー…」と話しかけられた、という前歴も持つ。

そのAさんから聞いた話というのは、次の通りである。

カナダやアメリカでは、先住民であるインディアンは、各地で政府により保護されており、生活保護まで受けているため、働かなくても生きていける構造になっているらしい。

ある時、Aさんはそのインディアンの部落に遊びに行った。
インディアンの男連中は働かなくても良いものだから、殆どがアル中で、昼間から酒をかっ喰らって酔っぱらっている。

Aさんは風体がそんな風だから、たいそう気に入られ、「ブラザーッ! おめーも、飲め!」という有り難いお誘いを受け、その輪に加わったという。

宴たけなわとなった頃、隣にいたインディアンの男が一気に酒を飲み干し、「プハーッ」と吐き出した息が、とても良い香りだったので、Aさんが「おまえ、何飲んでんだ?」と尋ねると、隣の男は涼しい顔をして「シェービングローション!」と言い放ったそうである。

アル中も極めると、“そこまで行くか!”という感じだった。

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